天井カセット形と床置き形の業務用エアコン徹底比較

天井カセット形エアコンの特徴

天井カセット形エアコンは、天井に埋め込むタイプのエアコンです。

メリット

省スペース

天井に埋め込むため、床や壁のスペースを有効活用できます。
デスクや複合機、棚の配置が重要な事務所・オフィスや、動線を確保したい店舗では壁掛けや床置き形に比べて設置の自由度が高くなります。

均一な空調

天井カセット型エアコンは、四方向や二方向など複数の吹き出し口から風を出すため、広い空間でも均一に冷暖房の風を行き届けることができます。部屋全体で温度ムラが少なく、快適な環境を保ちやすいのが特徴です。

デザイン性

天井にすっきり収まるため、見た目がすっきりとし、インテリアの邪魔になりません。スタイリッシュな空間を維持しながら、快適な空調環境を確保できます。

デメリット

設置工事

天井に埋め込むため、新規の取付や交換工事の際は、天井の開口工事や配管や配線を天井裏に隠ぺいして敷設する必要があるため、設置工事に費用と時間がかかります。天井裏に十分なスペースが確保できない場合や、設置に補強が必要な場合は別途追加工事が発生する可能性もあります。

メンテナンス

フィルター清掃などのメンテナンスは、脚立が必要になります。天井の高さが標準的な場合は問題ないですが、天井の高い倉庫や工場、店舗などの場合にはメンテナンスにも手間がかかってしまいます。

空調のムラ

天井が高い場合は、床付近まで冷気が届きにくいことがあります。高天井の施設で使用する場合は、高天井用の高出力のものを選定し、送風ファンやサーキュレーターを併用することで、空間全体に均一に行き届くよう空調効率を向上させる工夫が必要になります。

床置き形エアコンの特徴

床置き形エアコンは、床に設置するタイプのエアコンです。

メリット

効率的な空調管理

天井カセット型エアコンでは天井が高く、十分に冷暖房が行き届きにくい場所においては、床から直接空調を行うことで、効率的に室温を調整することが可能です。

設置の容易さ

天井カセット形に比べて設置のための補強工事や、天井開口工事などの大掛かりな工事が必要無いことや、配管配線の設備工事の容易さ、高所作業が必要ないことから、設置工事が簡単で、費用も抑えられます。また、レイアウトの変更があった際も移設が容易なため、柔軟な対応が可能です。

メンテナンスのしやすさ

高所での作業が不要なため、定期的なフィルター清掃などのメンテナンスがしやすいです。特に飲食店や工場などの粉じんや油分が付着しやすい環境では、手軽に清掃を行うことができます。

デメリット

スペース

床置きのため、設置場所の周囲にはものが置けないことと、設置スペースが必要になるため、レイアウトを考慮する必要があります。

デザイン性

天井カセット型エアコンに比べると、床置き形エアコンはインテリアの邪魔になる場合があり、大型のものになれば圧迫感を与えることもあります。

風の直撃

低い位置から送風するため、風が直接当たる場所に設置すると、不快に感じる場合があります。特に座席や作業場所が固定されている場所では、適切な風向きに調整する必要があります。

天井カセット形と床置き形の比較

どちらのタイプがおすすめ？

天井カセット形と床置き形のどちらがおすすめかは、設置する空間の広さや用途、天井の高さなどを考慮して選ぶ必要があります。

• 天井が高く局所的に効率的な冷暖房を行いたい → 床置き形
• スペースを有効活用したい、デザイン性を重視したい → 天井カセット形

設置する際の注意点

天井カセット形

天井に十分な強度が無いなど補強工事の必要性や、極端に高さのある天井の場合、空調効率に問題はないか、またダクトや配管の経路を確認し設置スペースを考慮する必要があります。

床置き形

動線や業務の妨げにならないようレイアウトを考慮した設置スペースを確保することと、固定の作業場所やデスク、客席の位置を考慮し、風の直撃を避けるように設置する必要があります。また、吸排気が十分に行えるように壁や什器との距離を適切に確保することで効率的な空調効果が得られます。

まとめ

今回は、業務用エアコンの天井カセット形と床置き形を比較しました。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、設置する空間の条件や用途に合わせて最適なタイプを選びましょう。

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